「慎重すぎる」と言われた登録販売者が気づいた伝え方の話【安全重視 vs 現場感覚】

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ドラッグストアのレジで考え込む登録販売者の女性。「慎重すぎる」と言われた体験をもとに安全重視と現場感覚について考える50代主婦のブログ記事アイキャッチ画像。 💊登録販売者の仕事

「かおまえさんは慎重すぎる。その対応だと、お客様に不安が伝わってしまうから。市販薬でそんなに大事になることはないよ」

ある勤務の終わりに、上司からそう言われました。

グサッときました。
私なりに考えて対応したつもりだったから。
でも同時に、頭の中でこんな問いが浮かんだんです。

安全を優先することは、間違いなのだろうか。
それとも私は、慎重になりすぎてお客様に肝心なことを伝えられていないのだろうか。

登録販売者として働き始めて5年。
それなりに場数は踏んできたつもりだけれど、この仕事の「正解」は、いまだによくわかりません。
だからこそ、毎回の接客で悩みます。

この記事では、そのときの出来事を振り返りながら、「安全重視」と「現場感覚」のあいだで私が考えたことを書いてみます。
同じような場面で悩んだことがある方に、少しでも届けば嬉しいです。

慎重すぎる接客はダメ?私が悩んだ接客スタイルの話

ショックを受けながらも、私には私なりの理由がありました。
その日の接客を振り返っても、「間違えた」とは思えなかったのです。

お客様が市販薬を手に取るとき、私が必ず確認することがあります。

  • 今どんな薬を飲んでいるか
  • 持病があって病院にかかっているか
  • 症状はいつから、どんな状態か

特に高齢のお客様の場合、すでに処方薬が出ていることが多い。
市販薬と重なることで、思わぬ副作用が出ることもある。
だから私は「他に飲んでいる薬がないか」を必ず聞くようにしていました。

「市販薬では対応が難しいと判断したとき」に受診を勧めるのも、突き放したいのではなく、安全を考えてのことです。

その日は、処方薬が効かないからと市販薬を求めて来られた高齢のお客様がいました。
そのやりとりを見ていた上司の言葉が、冒頭のひとことでした。

安全を考えて伝えたことが、逆にお客様を不安にさせていた?
それは本当に、親切といえるのだろうか。

考え始めると、頭の中がぐるぐるして、あの高齢のお客様のことがずっと離れませんでした。

この日のお客様のように、高齢の方の市販薬対応は特に悩むことが多いです。別の記事でも似たような場面を振り返っています。
👉【登録販売者の体験談】「市販薬でどうにかしたい」高齢のお客様とのやりとりで感じたこと

市販薬の接客で大切なのは「何を言うか」より「どう言うか」

後から振り返って、気づいたことがあります。

あのお客様は、病院に再受診する余裕もなく「今すぐどうにかしたかった」のかもしれない。
そこへ私が安全性の話を前面に出したことで、購入することに迷いを生んでしまったのではないか、と。

問題は「何を伝えたか」ではなく「どう伝えたか」だったのかもしれません。

before(私の言い方)after(改善案)
「処方薬との飲み合わせが心配なので、どちらかにしてくださいね」「まずこちらを試してみてください。処方薬と一緒には飲まないよう気をつけてくださいね」

言葉の選び方ひとつで、受け取り方がこんなに変わる。
接客だけでなく職場の人間関係でも同じだと気づいたのはこの記事がきっかけでした。
👉職場ストレスの元凶は”言い方”?言葉の選び方で変わる接客と人間関係

言葉の意味はほぼ同じ。
でも受け取り方はずいぶん違います。
「ダメ」ではなく「こうすれば大丈夫」という伝え方に変えるだけで、お客様は安心して選べたかもしれない。

安全への配慮は変えなくていい。
でも、その伝え方は変えられる
あとからそのことに気づいたんです。

安全重視か現場感覚か─「正解はない」けど、楽になる考え方

私は安全重視、上司は現場感覚。
同じ症状のお客様に対して、上司は処方薬を服用中でも今の症状の悩みを解決するのが最優先。
私は処方薬との飲み合わせを気にして市販薬も提案しつつ受診勧奨も視野に入れる。

登録販売者でも、接客スタイルはさまざまです。

でも今回気づいたのは、「どちらが正しいか」ではなく、お客様によって求めているものが違うということでした。

「きちんと確認してもらえて安心した」と感じる方もいれば、「スパッと教えてほしい」と感じる方もいる。
どちらのスタイルにも、そこを求めているお客様がいる。

大切なのは、スタイルの正しさではなく、お客様に安心して帰っていただけたかどうか、ただそれだけなんだと思います。

上司の指摘はグサッときたけれど、それに気づかせてくれたきっかけになりました。
そう思えるようになったら、少しだけ気持ちが楽になったんです。

心ない言葉をかけられても、自分の軸を持って接客を続けることの難しさは、この記事にも書いています。
👉50代登録販売者の接客体験記|『あんたに聞いても意味ない』にどう向き合うか

私がたどり着いた、自分なりの答え

軸を守ることと、伝え方を工夫することは、矛盾しない。

安全への配慮はそのままに、言葉の選び方・順番・トーンを変えていく。
お客様を不安にさせるのではなく、一緒に整理して「じゃあこうしましょう」と着地できる接客を目指したい。

「慎重すぎる」と言われた日から、私は少し変わりました。
完全な答えはまだ出ていないけれど、「どう伝えるか」を意識するようになった、それが今の私の答えです。

まだまだ未熟な登録販売者だけれど、伝え方を模索しながら経験を積んでいきたい、そう思っています。

同じような場面で悩んでいる方がいたら、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

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