パートで働く主婦が、気にしなければいけない年収の壁はいくつかあります。
主なものは4つで、100万円の壁、103万円の壁、106万円の壁、130万円の壁です。
さらに150万円の壁や201万円の壁までありますが、扶養範囲内という意味合いでは130万円の壁が一番最大の壁と言えます。
全部で6つも壁があるけれど、どう違うの?ということで私の実体験も交えながらパート主婦の年収の6つの壁について詳しく解説します。
パート主婦が気にしなければいけない年収の壁
①100万円の壁
100万円の壁を気にしながら働く人は、私の周りにはあまりいません。
100万円の壁とは、いわゆる住民税の壁です。
扶養をされているパート主婦が年収100万円を超えると、住民税がかかるようになります。
100万円の壁と呼ばれていますが、実際は都道府県や市町村によって93万円〜100万円を超える人が対象になっています。
昨年度の収入、私は3事業所から源泉徴収票をもらいました。
年収の合計は95万6千円…。
なんとも微妙なラインですが、私は生命保険控除とiDeCoの小規模企業共済等掛金控除があるので、おそらく大丈夫だと思っています。
②103万円の壁
103万円の壁を気にして働く人は、私の周りでも多いです。
年収を103万円超えると、今度は所得税がかかるようになります。
住民税と所得税のダブル税金がかかるということですね。
私は、103万円の壁を気にして働いたことはありません。
ご主人に言われて、103万円以内に抑えなければならないというケースはよく聞きます。
ご主人の会社の健康保険組合の関係なのかはわかりませんが、所得税がかからないようにというのも大きいと思います。
③106万円の壁
106万円の壁からは、大きく手取りが変わってきます。
要件に当てはまると、夫の扶養から抜けて社会保険料を支払わなければなりません。
サラリーマンの夫の扶養でいる間は、年金も健康保険も介護保険料も夫が払っている年金保険料や健康保険料に含まれています。
いわゆる社会保険料の支払いが、0円から給料の約15%を支払うことになるのです。
一昨年の私の年収は104万円でした。
ドラッグストアは従業員が500人以上なので、106万円の壁に関係しています。
106万円の壁の要件とは
✅2022年10月以降からは従業員数101人以上の会社に勤めている
✅週に20時間以上働いている
✅勤務期間が2ヶ月を超える見込みがある
✅1ヶ月の賃金が8万8千円以上ある
✅学生ではない
実際に私の勤めるドラッグストアでは、2ヶ月連続で8万8千円を超えたパートさんが翌月から社会保険に強制加入することになったことがあると、前の店長が言っていました。
今の店長はそういう管理を全くできない人なので、パートのSさんは思いっきりこれに該当しています。
学生が休むたびに駆り出されるSさん。
Sさん自身も106万の壁なんて全く気にしていないし、理解もしていないようです。
Sさんは、50代主婦人生で初めてパート勤めを始めたのが4年前。
驚くことになんと4年間、給料明細を一度もみたことがなければ通帳もみていないのだそうです。
それって働かなくても良くない?と周りは思っています。
実際に本部から数ヶ月前に注意喚起があったそうですが、改善されていないのでどうなるのやら…。
④130万円の壁
106万円の壁と同じく夫の社会保険の扶養から抜ける基準の、超有名な年収130万の壁です。
現在私は、この壁のギリギリに抑えようとしています。
ドラッグストアで週1日7時間、介護事務で週3日1日4時間勤務だと月に10万3千円ほどに収まります。
ドラッグストアの方で月に8万8千円以上の給料があると、106万円の壁に引っかかるので、ドラッグストアでは週1に、介護事務は20名以下の事業所なので介護事務のみだと10万8千円の給料をもらっても130万円の壁に収まります。
掛け持ちパートは正直疲れます。
シフトの調整をしなければいけないのが大変です。
メリットとしては106万の壁に該当せず、101人以上の企業にも勤めながら130万円の壁ギリギリまで働けるということでしょう。
ただ、私はこれに関して大きな選択ミスをしてしまっています。
①100万②103万③106万までの壁については交通費は含まないのですが、130万円の壁に関しては含みます。
介護事務の方の交通費が月に約1万2千円、年間だと14万6千円ほどにもなってしまうのです。
ドラッグストアの方は近いので、交通費は月に数百円程度。
それでも年間1500円ほどにはなるので、14万7千円もの交通費をもらっているため、実質は年収を115万円ほどに抑えないといけません。
わざわざ遠くまで通勤して往復1時間半の時間をかけて、年収は115万円に抑えないといけないならあまり有効な働き方ではないと思います。
⑤150万円の壁
150万円の壁については、夫の給料の控除額が関係してきます。
130万円の壁は超えてしまっているので、私たち主婦は住民税や所得税、社会保険料が天引きされます。
年収150万円までは夫の給料から103万円までの収入では配偶者控除、103万から201万円までは配偶者特別控除という名前で税金の控除として38万円が差し引かれます。
控除というのは自営業の方でいう、経費のようなものですね。
この夫側の給料の38万円の控除が妻の年収が150万円を超えてしまうと段階的に減っていきます。
36万円、31万円というふうに、5万円刻みでどんどん減ってしまいます。
⑥201万円の壁
配偶者特別控除として夫の給料から控除金額を引けるのは、妻の年収が201万円までです。
配偶者特別控除は最終的に0円になってしまいます。
この配偶者特別控除というのは妻の年収だけではなく、夫の年収も高い場合には段階的に減ってしまいます。
それでも2003年まではこの配偶者特別控除という控除はなかったので、フルタイムで働く人などにとっては少しでも税制優遇される制度なのだと思います。
まとめ
私自身は、夫が転勤族なので3人の子育てをしながら住まいも転々としていたので、正社員やフルタイムで働くということは難しかったです。
50代になって子育ても落ち着いたとはいえ、今からフルタイムで働くメリットはあまりないように感じてしまい、扶養内で働くことを続けています。
2025年の大改正でどうなるのか、それまでは掛け持ちパートで少しでも稼ぐ方が良いとは思いますが、今の掛け持ちのやり方は見直さないといけないと思っています。