今から3年前の春、我が家の長男は大学4年生で就活真っ只中でした。
4月・5月に受けた団体の一次試験に合格し、二次試験に向けて健康診断を受ける必要がありました。
一般的な健康診断の内容ではなかったので、ネット検索しました。
上位ヒットしたのは、個人病院でした。
土曜日も健診可能・予約必要なし・大学の通学帰りに立ち寄れそうなところだったので、その病院に健診に行くことになりました。
驚くことだらけの個人病院だった
健診結果は2日後
土曜日に健診を受けた長男。
当日結果が出ますとネットには書いてあったのに、月曜日に再度来るように言われたといいます。
とにかく感じの悪い病院だったとぼやいていました。
受付も、医師もなんだか変だったと。
それでも検査結果を団体に提出しないといけないので、月曜日に再来院したのです。
肝臓が恐ろしく悪いらしい
再来院した長男からLINEが来ました。
「肝臓が恐ろしく悪いらしい」
「意味がわからん」
えーっ?どういうこと??
青天の霹靂とはこういうことをいうのでしょうか。
まさか、21歳の長男が健康診断でそんな結果が出るとは夢にも思っていませんでした。
「薬と注射して診断書記入は延期したほうがいいって」
団体への診断書提出期限にはまだ少し余裕があったのですが、ギリギリまで治療して数値を下げるという主旨だったようです。
薬はウルソを処方されてきました。
注射って何?
毎日注射にくるように言われたといいます。
数値が悪いと言っても口頭でサラッと言われただけで、何がどう悪いのかもわかりません。
長男も咳喘息がありオンブレスという吸入器を使っていたので、すぐにかかりつけ医を受診して相談しました。
受診するにも何がどう悪いのかの情報がなく、健診を受けた病院に電話をさせました。
何の数値が悪いのか、どんな治療をしているのか。
感じの悪い受付にこう言われたようです。
「電話では個人情報の関係で一切お答えできません」
はあ???個人情報って、本人にも言えない治療法とか怪しすぎ。
確かに電話では本人かどうかの確認はできませんが…。
かかりつけ医も情報が少なすぎて、診察するにも答えにくそうでした。
私も受診に付き添う
大学生の長男だけではもしかしたら子供とみなされ、邪険にされているかもしれません。
夫か私が一度受診に付き添うことにしました。
それまでに、『注射はなんの注射か?』を長男が医師に聞いたところ、最初は教えなかったそうですが
『親が聞いてこいと言っている』というとやっと思い口を開き、
「強ミノって言っといて〜」と言われたようでした。
血液検査の結果はASTが70、ALTが270だと言われました。
(正常値はASTが10から40、ALTが8〜40)
検査結果も手書きで書かれただけなので、不信感しかありませんでした。
私が付き添って医師に原因で考えられることや治療はいつまで必要なのかを聞いてみたのですが、
超上からな横柄な態度で、
今は数値を下げて健康診断の結果をよくすることに全力を注ぐべきだ。
私は長年の経験からこれらの団体に提出すべき健康診断のことはわかっている
と、目も合わせずに言われました。
これはもう話にならない、時間の無駄だと思ったので、夫のいう通り健康診断書をもらったと同時に
通院を中止させました。
総合病院へ
かかりつけ医から紹介状を書いてもらう
すぐにかかりつけ医に相談をして、総合病院を紹介してもらいました。
最初の健康診断から10日間が経過していましたが、血液検査の結果はASTが41、ALTが137でした。
原因がわからないのにウルソや強ミノを使う必要はないとの診断で、2週間ごとに血液検査に通うことになりました。
薬の服用なしで、ASTが38、ALTが92と下がってきていたので、やはり薬は必要ないのだ、総合病院で診てもらえるようになって本当によかったと安堵していました。
再び数値が上昇し…
一次試験が合格した団体からは、再検査の通知が来ていました。
もう一度受診して検査結果を提出するように言われたのです。
再提出期限前に血液検査をして、診断書を書いてもらうことになっていました。
7月2日。ASTが61、ALTが142に上昇していました。
主治医も少し驚かれていて、可能性の一つとしてある病名を告げられました。
ウィルソン病かもしれません
聞いたこともない病名でした。
会計待ちの間にネット検索してみると、難病指定になっていました。
夫がその数ヶ月前に難病に罹ってしまったのに、今度は長男までもが…
私は絶望の気持ちで帰路に着いたのです。
まとめ
年齢が若いうちは体の異変になかなか気づきにくいものです。
ましてや肝臓は沈黙の臓器…
まさか、長男が肝臓を悪くするなどとは想像もしていませんでした。